【服部道子さんについて】

◎見習い看護師としての壮絶な被爆体験を、各地で語り続ける89歳

 服部道子さんはこの夏、猛暑の広島を訪れ、16歳の時に被爆し、見習い看護師として死の淵の人々を必死で看病した、軍医部のあった場所や、当時住んでいた家、学徒勤労動員で働いていた被服工廠などを訪ねました。その証言を服部さんの活動に共感してサポートを続けている横浜の菅田哲・紗央里さん夫婦がビデオに収めました。
 今も各地での講演に精を出す服部さんは、いかにして被爆者の体験をより多くの人々に知ってもらうかに常に心を砕いてきました。講演では、広島での映像や、菅田哲さんが描いた絵による紙芝居を交えて、体験を語ってもらいます。

服部道子さんプロフィール 埼玉県在住。16歳の時、看護の仕事を始めたばかりの軍医部で被爆し、死の淵の人々を必死で看病した。戦後すぐに、広島を離れて、青森県、宮城県、福島県、東京都などで厳しい生活を送った。病魔にも何度も襲われたが、被爆体験を後世の人に伝えようと、50代から始めた語り部の活動は30年を超える。2013年3月から「非核特使」として約4ヵ月にわたってピースボートに乗船し、世界各地で核廃絶を訴えた。著書「『あの日』ピカドンが」(文芸社)。